6.想像性 【スタンダードライティング(標準)】

杉山です。

次にお話したいのが
『想像性』というテクニックです。

これはお客さん(読み手)の脳内に
書き手の意図する映像を思い浮かばせて、
そのコピーの魅力を最大限に引き立てる方法
です。

読み手にベネフィット
正しく効果的に感じてもらえるように、
特定の情景を想像させて
購買意欲を刺激しそれを高める技術です。

「読まない」と「行動しない」の壁を
越えやすくするテクニックでもあります。

そもそも人は、
“その商品を手に入れることで自分がどうなるのか”

そこに一番興味があるわけです。

そして、

そういった商品・サービスを手にすることで
自分の未来が良いものになったり、
自分に良い結果がもたらされるのであれば、
喜んでお客さん(読み手)はその商品・サービスを購入します。

その際重要なのが、

「その商品・サービスによって何を得られるか、どのようになるのか」

をお客さん(読み手)に
しっかりと理解してもらうということです。

特にここでポイントとなるのが
「ベネフィット」であることはもちろんのことですが、
ただベネフィットを伝えるだけでは、
その効果は発揮されません。

ベネフィットを単純に語っても、
それだけでは実は商品・サービスの購買意欲を
極限までは刺激できず、
読み手はある程度までしか反応しません。

というのも、

ベネフィットを語っても
それを読み手が100%理解してくれるわけではないからです。

ベネフィットを書いたところで、
その全てを認識してくれるとは限らないのです。

そこで重要になるのが
「ベネフィットをわかりやすく伝える」
ということなのです。

当たり前のことですが、これは意識しないとできません。
意外と多くの人がおろそかにしています。

ほとんどの人がその商品のベネフィットを
「誰でも分かるように書けていない」
というのが実状なのです。

そこで「ベネフィットをわかりやすく伝える」
という手段の1つが
まさに今回お話する『想像性』なのです。

つまり、

「その商品・サービスの具体的なベネフィットをイメージさせる」

ということです。

これはどういうことかというと、例えば

「ブログでアフィリエイトすれば楽に稼げます」

というベネフィットがあるとします。

この内容は確かにベネフィットではありますが、
あまりに抽象的なため、
読み手にとっての具体的なベネフィットがわかりません。

「楽に」とはどういうことなのか疑問ですし、
これを読んだ読み手はどのような状況で
稼げるのかあまり想像できません。

一言で言えば、イメージが湧かないのです。

自分がどういう良い結果が得られるのか、
どういう良い未来が手に入るのか、
想像つきにくいのです。

これでは正直、ベネフィットを強く感じることはできません。

しかし、この例文を下記のように
書き換えたらどうでしょうか?

「あなたが夜中ふかふかのベッドですやすやと熟睡している間に、日中にわずか15分で書いたたった1つの記事が、勝手にお金を稼いでくれます。あなたがその後やることといえば、銀行口座にその報酬が振り込まれるのを自宅のソファでリラックスしながらおいしいコーヒーを飲んで待つだけです。」

いかがでしょうか?

このように、お客さん(読み手)が
その商品・サービスによって
どのような状況、情景になるのかを
具体的に描写することで、よりベネフィットの魅力が増します。

「楽に」という抽象的だったベネフィットが
より具体的で鮮明なイメージになり、
それを読み手が想像できるようになりました。

人は想像したものには臨場感を感じ、
自分の脳内でイメージした映像が
自身の欲望や恐怖といった
あらゆる感情を大きく刺激します。

つまり、

頭にイメージが強く浮かべば浮かぶほど、
欲しいものはより欲しくなり、
恐怖を感じるものはより恐怖を感じるようになります。

その効果を実感できる良い例が「怖い話」「怪談」です。

「怖い話」「怪談」というのは語り手の技量で
その話の“怖さ”が大きく左右されます。

同じストーリーなのに
ある人が話すと全く怖くない話になり、
稲川淳二さんのような優れた語り手が話すと、
非常に恐怖を感じるものになります。

なぜこのような違いが生まれるかというと、
その理由がまさに「想像性」なのです。

どれだけ聞き手や読み手の脳に
その話の映像が浮かぶか。

どれだけ聞き手や読み手がその話の状況・情景を、
臨場感を持ってイメージできるか。

その差なのです。

同じストーリーでも強烈に怖い話になってしまうのは、
その語り手が聞き手に恐怖を想像させるための
描写が上手いためです。

鮮明な光景が頭に浮かぶほど、
それだけ恐怖は増幅します。

例えば、このような例文を読んで、
あなたはどれだけ恐怖を感じるでしょうか?

「ベランダに怖い女性がいました」

これを読んでもほとんどの人は恐怖を感じないと思います。
なぜなら映像が頭に浮かびにくいからです。

それに「怖い女性」というのが
人によって異なるので、イマイチピンと来ないのです。

しかし、下記のように
例文を書き換えるとどうでしょうか。

~~~~ここから~~~~

休日、自宅でウトウトしていた私は
突然「ピチャ‥ピチャ‥」と音がしたので、
その音がするベランダの方にふと目をやりました。

すると、そこにはあるはずもない人影があったのです。

それに気付いた私は次の瞬間、
それが真っ赤なワンピースを着た長い黒髪の女性だと
わかりました。

その瞬間心臓が止まりそうになりました。

しかもその女性の体は
大きく前後左右に揺れながら白目をむき、
なぜか私に向かってニタニタ笑っていたのです。

そこで私は、彼女が完全にこの世の者ではないことに
すぐにわかりました。

そして、数秒経って私にさらなる戦慄が走ったのです。

なぜなら、彼女のワンピースが赤く見えたのは、
それが赤いワンピースではなく
それが全て真っ赤な血に染まっていたからであり、

彼女の体が揺れていたのは、
首が竿に吊られていたからだと気付いたからです。

~~~~ここまで~~~~

いかがでしょうか。

このような文章にすると、
かなり恐怖が増幅されることがわかると思います。

というのも、
しっかりと映像を描写しているからです。

このようにするだけで、
読み手の興味を大きく引き込み、
感情を大きく揺さぶることが可能になります。

ただ、ここであなたは疑問を持つかもしれません。

それは「一体何を想像させるべきなのか?」という疑問です。

率直にこの答えとしては、
「想像させられるところ全て」になります。

コピーの中ではできるだけ
読み手にイメージをさせる、想像させることで、
「読まない」「信じない」「行動しない」の壁を
順次越えていくことが重要な課題になります。

ですから、出来る限りコピーの中では
この「想像性」を極力使うこと。

ただ、人によっては
「想像させたいものがわからない」
という場合もあると思います。

しかし、その場合にはそれは
「リサーチ不足」と言わざるを得ません。

お客さん(読み手)が何を求めているのか、
それがわかっていれば
自ずと想像させたいことは決まってくるはずです。

ですので、その時はリサーチをしてください。

ただ、あえてこの「想像性」の
「特に使うべきところは?」と言われたら、
それは「ベネフィット」「メリット」
になります。

お客さん(読み手)が商品を購入することで、
どのような結果が得られるか。
どのような未来が得られるか。

それらをお客さんに想像させられなければ、
成約はされません。

「これを知ればあなたはこんな結果が得られる。」

「これを使えばあなたはこんな未来が待っている。」

というような鮮明なイメージを
お客さんに与えてあげることができれば、
欲望を刺激することができて、
それによって反応はアップします。

また、

「これを知らないと、こんな悪いことになる」

「これを購入しないとこんなに損しますよ」

というような恐怖や苦痛を刺激するイメージを
与えてあげることも有効です。

ちなみに、想像力を掻き立てる文章、
すなわち「想像性」を効果的に組み込んだ文章を書くために
最も身近な良い例としてあるのが「小説」です。

「小説」というのは
“文章のみで読み手の脳に映像を浮かばせるコンテンツ”です。

小説は、文章だけで読み手の想像力を引き出し、
イメージを作らせ、あらゆる感情を刺激し
増幅させることを可能にしています。

相当高度な技術が試されているコンテンツが
実は「小説」なのです。

そして、特に売れている小説で、
かつその1ページ目というのが
最も参考になる文章です。

なぜなら、

その小説は「読ませる」という目的において、
非常に想像性に優れた作品であり、
かつ1ページ目は「読み進めてもらう」ために著者が
最も力を注いでいる部分だからです。

そこを我々ライターも参考にして
自身のコピーに取り入れることができれば、
「読まない」の壁を難なく越えられるコピーが書けるはずです。

私たちライターの役割は、
「文章を使っていかに読み手の頭の中に、
“感情を揺さぶる映画を上映させること”ができるか」
なのです。

ぜひ、この「想像性」を体得して下さい。